安兵衛との出逢い2

”ほたる音楽まつり”が開かれる大天城公園の日没

 それから20年以上が経ち、あの日の少年はギターケースとCDと夢を満載した旅の車中にいた。「旅をしている歌手です。日本一周をしながらCD2000枚を売っています。取材をして下さい。」「今はどちらにいらっしゃいますか?」思えばそれが新潟県の人との初めての会話だったかもしれない。“FMしばた”はこの自称歌手の出鱈目な逆取材にすぐ様応じてくれた。その上、新発田市に隣接する加治川村の村祭りへの出演までをも取り次いでくれた。加治川村とはそれが縁で毎年6月の「ほたる音楽まつり」にも出演させてもらえるようになった。こうして、毎年新発田市へと通うようになった僕だったが、新発田市が堀部安兵衛の生まれ故郷だということを意識するようになったのはまだまだずっと先のことだった。

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